毒親育ちの解毒中ブログ

毒親育ちがセルフケア目的で始めたブログ。毒親の洗脳、陰謀論、宗教やスピから脱却しました。

自由を謳う新興宗教団体は法律遵守意識が低かった

これは私が所属していた新興宗教団体の話。

その新興宗教では一部の信者がマルチ商法をしていた。自身のブログで宣伝しており、私もまんまと騙された。前から信用している人だから、と話の内容まで信じてしまったのが運の尽きである。

 

マルチ商法は法律で厳しく規制されており、一定の勧誘方法を守った上でやらなければ全て違法となる。ガチガチに固められたルールを守ろうとすれば勧誘はできない為、活動中の連鎖販売取引業者の殆どは違法勧誘に当たるだろう。

私にマルチ商法を勧めた紹介者Aは、特商法の内容を理解していなかった。怪しいからやっぱり辞めておこう……と思い一度断った私に再勧誘をしてきた時点で本来ならアウトだ。再勧誘は禁止されている。

 

ブログで宣伝していた時も連鎖販売取引の会社名を公開しておらず、問い合わせた人に知らせる形だった。勧誘の際は氏名、会社名、特定負担があることの明示、契約書面の交付が義務付けられている。つまり予め会社名を明かさなかった紹介者Aがやったことは違法勧誘だ。

 

「このビジネスは国が推奨している!」と誇大広告もしていた。当たり前だがマルチ商法と行政は一切関わりがない。寧ろ国は、マルチ商法悪徳商法だと注意喚起している。

 

さらには、「一般流通している商品よりも安くて品質がいい」と優良誤認させていた。

どう調べても一般流通している商品のほうが質が良く安価なのに、公平な比較情報を出さずにマルチ商法の商品を勧めていた。特商法の内容すら知らずに活動していた為、紹介者Aは情弱だったのだろう。(連鎖販売取引に手を出す時点で私も情弱だったが。)

私が実際に商品を使ったところ、粗悪な質で到底普段使いできるものではなかった。SNSで使用者の感想を検索すると、「全然使えない!」と自身の紹介者に対する怒りの声が挙がっていた。嘘をついて宣伝していた私の紹介者Aには、そうまでしてお金を稼ぎたいのか? と憎しみが湧いた。

自社製品の優位性を示す目的で比較情報を公開することはどこの会社でもやっているかもしれないが、紹介者Aの場合は悪質だ。「全く使えない商品」を「安くて、使える」と販売した時点でそれは詐欺だろうに。

 

紹介者Aは自身のやっていることを悪びれず、指摘したこちらを悪者扱いしてきた。嘘つき、と直接言われたが、嘘つきはあなたですよ。笑

モラハラ人間は、自分が考えていることを相手に投影する。あまりの発言の突拍子のなさに当時はパニックになってしまったが、例に漏れず紹介者Aこそが嘘つきなのだろう。加害者のくせに被害者ムーブかましてきたのを思い出すと腹が立つ。

 

他の信者と話す機会があったが、紹介者Aのやっていることのおかしさを言うと的外れな発言があり余計にイライラした。同じ宗教団体にいるなら仲間内で咎めるくらいしないのか? 神様の家族が犯罪行為してるのに見逃すのか? 教義において自由だから犯罪行為をしていても自由だと? 周りの人に被害があっても知らんぷりか? と杜撰な対応に辟易した。

「周りにネガティブなことを言うな。教会のネガキャンになる」と止められたが言う相手が間違っている。連鎖販売取引を宣伝していた紹介者Aに言うべきことだろう。

他にも「あなたがマルチ商法をおかしいと言うのは、戦争反対! って戦争を無くそうとしてる人と同じ」と意味不明な持論を展開された。被害者を減らす為に注意喚起することのどこが無意味なのか? もう訳が分からない。論点ずらしもいいとこだ。

被害者の口を塞いで黙らせようとする信者の魂胆を感じ、私は新興宗教団体への信用が一気に消え失せた。

 

教祖は教祖で、マルチ商法の仕組みを取り入れる、と言っていたのでそういうことなんだろう。別件で他の幹部信者と話した際、教祖から「新しい人と出会う時は宗教団体名を言わずに。仲良くなってから」と言われたと聞いた。正体を隠した勧誘は悪質だ。選択する上で必要な情報を提示しないのは不親切極まりない。

 

こうして振り返ると、私がいた新興宗教団体は人をまとめる立ち場の人間に法律を守ろうという気がなかったのだろう。モラルもクソもない。

違法行為をしている組織は大抵ブラックな環境だ。私は洗脳されて罪悪感があったが最終的に逃げられて良かったと思う。